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西風浪漫BLOG

陸上自衛隊 予備自衛官の バイク乗りが日常感じたこと、 大切な人々やモノを独断と偏見で好き勝手に語るぜ

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燃費

 管理人の通勤スペシャル HONDA XLR125R改


 


 


 


最近燃費が異常に悪い。


 


 


 


 


多少燃費が悪いのは許容できる。


 


 


 


 


理由はエアインテークの口径がデカいレーシングキャブレターを装備しており、燃費運転しない管理人はいつでもどこでもフルスロットルだから。


 


デカいと速くなるが、デカい分ガソリンも余計に食うのでどうしても燃費は悪くなる。


 


 


 


それに男はなんでもデカい方が好きだ。


 


 


 


エアインテークの口径、排気量、おっぱいは小さいよりかはデカい方がいいに決まってる。


 


 


 


 


しかし、それにしても突然倍ぐらい燃費が悪くなったので、さすがにこれはおかしい。


 


 


 


 


 


 


そこでキャブレターをチェックしてみたらガソリンが漏れている痕跡を発見!!



 


 


 


さらによくみるとキャブレターのオーバーフローパイプから漏れているのでガソリンのフロートレベルが高いのが原因だ。


 


 


 


これは排ガス規制に対応した二次還元装置を装備した負圧タイプではなく、加速ポンプ付き強制開閉タイプなので単純な構造だ。


 


 


 


まず燃料タンクからフロート室にガソリンが入り込む。しかしいっぱいになったら止めないとオーバーフローバルブからガソリンが漏れてしまう。


 


 


 


現在この状態。だから燃費が悪い。


 


 


 


フロート室がいっぱいになっているのに関わらず燃料がストップしないのはフロートバルブにゴミが挟まって完全にバルブが締まっていないのが原因。


 


 


 


フロートバルブの交換が必要だが、ガソリンが漏れたことによってOリングやガスケット類が侵食されてダメになっているので、キャブレター一式をオーバーホールする。


 


 


 


北米輸出仕様レース専用モトクロスバイクのキャブレターなのでHONDAドリーム店でパーツ検索をしてもらい発注する。


 


 


取りあえずガソリンが漏れて蒸発したカーボン等を清掃



 


 


 


Oリング、ガスケットはガソリンに侵食されているのでオーバーホールパーツ一式に含まれている新品にすべて交換。



 


 


 


メインジェット、スロージェット、パイロットジェット、ニードルジェットを全てパーツクリーナーで清掃


 


 


パイロットジェットのシート、Oリングを新品交換



 


 


 


 


最後にスロットルワイヤーのOリングを交換して完了。



 


 


 


バイクにキャブレターを取付けて始動確認。


 


 


 


 


来週一週間は燃費測定のため少し距離を走ります。


 


 


 


 


 


 


 

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XLR125R改 オーバーホール 2017年 最終章

先月から進めてきたバイクのリフレッシュもいよいよ最終章。
 
 
とりあえず新年度早々会社をサボる。
 
 
2017年度有給取得社員第一号です、はい。
 
2017年度2日目にして第一号の称号をゲットし、休暇理由が「天気がいいからエンジンの組み立て」ですよ。不良社員もここまで来るともはや尊敬のまなざしで見られますね。
 
 
 
さてとまずは、今回は純正ガスケットのほかに、特殊な液体ガスケットを使用する。

パーマテックスのパーマシールド。上大岡のラフ&ロード横浜店が一番安く1400円
 
こいつは高温化でも完全に固まらないので次回オーバーホール時にガスケットの残りかすが
付きにくく、オイル漏れを完全に防ぐことができる優れものだ。
 
 
この液体ガスケットを純正の紙ガスケットに塗ってからシリンダーを降ろす。
 
 
 
 
まずはコンロッドにピストンを装着。
 
シリンダー内壁とピストンに潤滑剤としてエンジンオイルをたっぷり塗る。
これは挿入するときスムーズにするのもあるが、エンジンが始動した時にオイルポンプからの供給にはタイムラグがあるので供給前までに油膜切れを起こしシリンダーの焼付きを防ぐためである。
 
 
ピストンリングが出ているので、単気筒エンジンだと一個しかないので手で押さえ込んでしまう人が多いが、これをやってしまうと、オイルリングやセカンダリリングを破損したり、位置がずれてしまう場合が多いので、ケチらずに特殊工具ピストンリングコンプレッサーを使用したほうがアンパイだ。
 
特殊工具ピストンリングコンプレッサ↓

 
この状態でシリンダーに挿入する。ピストンリングコンプレッサは手を添えてあげるようなイメージですね。
 
手をあてがってからゆっくり、静かに挿れていきます。
 
 
先っぽだけ挿れてジラしている特殊工具を外した状態↓



 
「あん♥」

 
 
無事に合体しました。シリンダーブロック上部から清掃してきれいなピストンが見えます↓

そしたらシリンダーヘッドを組み立てる。
インテークバルブ、エキゾーストバルブ、バルブスプリング、バルブスプリングリテーナーを取付けて、バルブシートの当り面の気密をしっかりとる。

この辺は写真がめんどくさいので省略。

 
シリンダーヘッドを組んだら、カムシャフト、カムシャフトスプロケット、カムチェーンの同期をとってからロッカーアームのタペットクリアランスを調整する。


 
この辺はレースやるときはシビアに決めるが通勤快速程度ならホンダのサービスマニュアルの規定値でOK。
 
 
組んだらボルトの締め忘れがないか確認してバイクのフレームに搭載。


あとはキャブレター、クラッチワイヤー、アクセルワイヤー、イグナイター、マフラー、タンク、シート、外装を取付けて完成。
 



エンジンは無事に始動。異音もなし。オイル漏れなしなんで組立成功。

燃焼室の清掃とピストンリングの交換、リアサスペンションオーバーホールで劇的な変化はないものの試走した感じはトルク感が増えてバランスがいい。
 
 
慣らし運転は30時間程度。その後は全開走行が可能だ。
 
 
明日から通勤よろしく!!
 
 
 

XLR125R改 オーバーホール 2017年 4日目

通勤スペシャル HONDA  XLR125R改サス組立。


管理人は減衰力調整可能なXR250Rのサスをワンオフ加工して取付けてる。
 
 
世界に一つしかない代替えが効かないパーツなのでオーバーホールが終わるまでは待つしかなかったが、先日レーシングサスペンション屋さんから返ってきた。
 
交換したパーツ
・ストロークロッド 再メッキ処理
・バンプラバー
・ピストン
・ピストンシール
・ダストシール
・オイル交換
・窒素ガス充填
 
before↓
 
 
 
after↓

オイルが漏れて、ガスが抜けてコーナリングで踏ん張らなくなっていたが今回のメンテナンスでコーナリングスピードのタイムが大幅に向上するでしょう。
 

 
リアサスペンションの役割は2つある。ひとつは路面からのショックを吸収し乗り心地を良くする役目。もうひとつは後輪のパワーを確実に路面へ伝える役目だ。
 
普通の一般車両は前者の役割で十分だが、速く走るにはどちらかというと後者の方がはるかに重要である。


 
ショックを吸収して乗り心地がよくなることよりも後輪のパワー伝達ロスを限りなく少なくし、いかにグリップして速く走るかが重要だからだ。
 
オイルやガスが抜けてしまい減衰力の調整が効かなくなると、路面への確実なトラクションを確保できずにコーナリングでアウト側に膨らんだり、スリップしたり、ホイールスピンをしてしまう。
 
確実に後輪のパワーを路面へ伝えるためのトラクションを確保するために減衰力の調整は非常に重要だ。
 
 

 
結局、突き詰めていくと通勤マシンとは全天候に対応したレーシングマシンと同じセッティングとなることが多い。
 
あらゆる気温、気圧、湿度、路面温度に幅広いキャパシティーを持ったセッティングをしてどんな状況下でもベストな走りができる状態となければならない。

 
つまりノーマルの状態が一番キャパシティーが広いのだか、これだと走行性能に限界があるので、パワーを上げてシビアになりがちなセッティングをいかにキャパシティーの広い状態へ決めるかが肝だ。
 
さてとまずはプロリンクの錆びたパーツを交換
 
サビサビのカラー、ダストシールを新品交換し、新しい日本製のニードルベアリングを圧入する。
パーツ代は4000円程度。

目に見えない部分だけにこんなところにお金かけなくてもと言われるが、プロリンクのベアリングがきちんと動かないといくらサスペンションがよくてもサスの動きが妨げられてしまい性能を発揮できないのだ。



リチウム系グリスを中指と薬指にたっぷり付けて穴の中に挿れます。
 
いつものくせなのか…2本の指で挿れようとしてしまったが、中指でしっかりとかき回すように塗りグリスアップします。

ちなみに利き手じゃないほうが気持ちいいそうですよ。

ニードルベアリングを傷つける恐れがあるのできちんとツメも切っておきましょう。


いずれにしてもねツメは女子に必ず見られています。短くないとダメですよ(^_^)/~。



きちんと塗らないと上のbefore写真のようにサビサビとなりスイングアームとリアサスのスムーズな動きを妨げられるので注意が必要だ。



バイクのフレームにプロリンクとサスペンションを取付ける。

エアクリーナーボックスを取付けて今日は終了…つかまた深夜2時を過ぎている



明日はいよいよエンジン組み立てて、フレームに搭載して完成だぜ。
 
  
 
 
 
 
 
 
 

XLR125R改 オーバーホール 2017年 3日目

さて今日はエンジンのガスケット取りを実施する。
 
 
 
ヘッドカバー、シリンダーヘッド、シリンダー、クランクケースには各部品ごとに紙ガスケットが付いており、バラすと緑色の紙のカスが付いている。
 
コレ↓
 
エンジンのオーバーホールで一番退屈でメンドクサイ作業である。
 
 
メンドクサイからと言ってこのまま新しいガスケットをセットしてエンジンを組み立てることは、前戯ナシでするのと同じなのであまりにも身勝手でエンジンに対して大変失礼である。
 
 
そんなことをするとそっぽ向かれ、エンジンかかんなくなるかもしれないから手抜きしないように。
 
 
地味だが黙々とひたすらスクレーパーやカッターできれいにそぎ落とす。シリンダーブロックに傷を付けたらそこからオイルが漏れるので絶対に避けなければならない。

 
 
管理人はアストロプロダクツのスクレーパーを使用。
小さいので使いやすい。
 
さらにクランクケース側のガスケットはエンジン内部に落ちる可能性があるので慎重に削らないとならない。
 
 
before↓
 
 
 
after↓
 
 
 
 
全部きれいに取れたら、面取りを行う為、エンジンオイルとオイルストーンを使い鏡面仕上げをする。
 
 
 
 
これで完成。また今日も深夜2時を過ぎている…
 
 
 
 
ついでに先日丸洗いしたピストンに新品ピストンリングをセットする。
 
 
ピストンリングは全部で5枚。オイルリングが3枚、トップリング1枚、セカンダリリング1枚。
 
 
ホンダのエンジンはRNと書いてあるのがトップリング、Rがセカンダリリングだ。決して間違えないように被せないと破れてしまい事故の原因となりますので気を付けましょう。
 


ピストンが萎える前にスナップリングプライヤーを使い、ピストンリングが破れないように曲がらないように広げて素早く被せましょう。
 


 
まれにゴムがピストンリングが嫌いな方もいらっしゃいますが、エンジンに関しては安全第一ですから必ず新品のピストンリングを使いましょう。
 

取り外したピストンリングと見比べてみるとやはり摩耗しているようで新品は張力があって幅が広い。新品にすることで圧縮漏れやオイル上がりの原因を防ぐことができ、本来のパワーを引き出すことが可能だ。
 
 
 
さてとすでに3時…
 
明日というか…今日は会社で予算会議だと言うのに…

全国のえらそうな支店長どもとアホ役員が集まる会議に出席しないとならないのだ。
この会議で寝るとするか…
 
 

XLR125R改 オーバーホール 2017年 2日目

今日は降ろしたエンジンをチェック。毎日、高回転高負荷をかけてるエンジン。
 
調子は悪くないが状態チェックと消耗品の交換、自分が乗るバイクなので自分できちんと精度よく組み立て、自分で状態を把握することが大事だ。
 
自分が乗るバイクは命を預ける相棒だけにバイク屋のいい加減な整備に高い金払って乗る方がどうかしてる。
 
 
よく任せられるよな。


 
 
物を大事にしないから愛着も湧かない。
 
 
だからすぐに乗り換えたり捨てたりする。
 
 
女もそうだよな。
 
 
ゆっくり時間かけて関係を築いて知らないことを知ったりする楽しみやドキドキ感はすごくエキサイティングで楽しい。
 

 
と言うわけで脱がします。
 
 
シリンダーヘッドカバーを外す。
 
カムシャフトスプロケット、ロッカーアームとご対面。
 
全く問題なし。
 
次はブラを外す。もといシリンダーヘッドを外す。
バルブとバルブスプリング、ポート、燃焼室とご対面。
 
燃焼室はそんなにカーボンが溜まってないのでキャブレターのセッティングがバッチリ決まって、理想的な混合気の様だ。
 
これはとてもうれしい。苦労してセッティングしたかいがあるぜ。
 
次はいよいよ秘部へ。シリンダーをズラす。
 
 
ちょっとズラしたところ
キツキツのシリンダーからピストンの抜くのは大変だ。
 

 
ゆっくりズラしながらがす。
 

ピストンもカーボン堆積が少なく理想的だ。
傷やガス抜けの痕跡、ピストンリングの摩耗、油膜切れの痕跡もなくいい状態だ。
 
 
特に油膜切れを起こすとシリンダーが焼き付いてピストンに穴が開いてエンジンブローとなります
 
そうなるとご臨終ですからオイル管理はとても重要です。
 
フィナンシェ焼くときも離型油を型に吹くの忘れて型から外れなくてダメにしてしまいシェフに怒られます。
 
それに人間だって油膜切れを起こしたらお互いに痛いですから、ゆっくり油膜を維持しながら気持ちよくなりましょう。
 
何の話かって? オイルの大切さについての話だよ。
 
 
さて次はバルブのホックハズします
 
管理人は便宜上ホックと呼んでいるが正確には「 バルブスプリングリテ-ナ-」と呼びます。
 
 
ちなみに管理人は片手でホックもフロントホックもハズせるがバルブのホックはそう簡単に外れなく、とてもガードが固い娘なので、特殊工具で攻めます。


 
このデカくて物騒なツールことバルブスプリングコンプレッサーをインテークバルブにセットする。
 
 
スプリングを圧縮する。
 
 
 
そしてゆっくり慎重に写真のようなマグネット付きのマイナスでリテーナーを取り外します。
 
とても小さい部品ですので無くしたら怒られますからね。(誰にだよ)
 
 
エキゾーストバルブも同様に取外し、無くしたり、埃や水が付かないように缶に入れておきましょう。
 
 
全部脱がしたのでいよいよ"これから"って感じだが焦ってはイケマセン。
 
 
まずはお風呂に入ってからでないと…
 

 
シリンダーヘッドの燃焼室、ピストン、バルブ、シリンダー下のカーボンをお風呂できれいに洗います。
 
本来であればお風呂はLUSHのバスボムを入れて香りと泡とヌルヌルでいい感じの雰囲気にしたいんですが…
 
 
本物の風呂を使うと我が家の指導教官殿(妻)の逆鱗に触れる恐れがあるので適当な鉄の缶に全部放り込んで放置。
 
 
バスボムの代わりに特殊な工業溶剤を入れてカセットコンロの上に置き、温度は70℃をキープして漬け置き洗い。
 

チョコレートテンパリング用の赤外線温度計を使用。ない人は大体でOK。
 
before↓
 
 
 
after↓




全てのカーボンがきれいに落ちてとてもキレイです。
 
スペシャルエンジンを全部脱がしてお風呂に入っていよいよ"これから"って時ですが、まさかのサービスタイム終了で"本番"は持ち越しです。
 
 
今日はここまで。
 
 
続く…